ひじりんのひつまむしブログ

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AlmaLinux 8に TestLink をインストール

テスト管理ツールは多々ありますが、TestLinkの利点は、テストでなくその根拠となる仕様書を登録できる点があります。通常

要求 → 要件

と、分析する訳ですが、同様に「品質」という言葉が出てきます

品質

とは、要件がどれくらい満たされているかの指標です

よって、要件 - テスト は親密に関連づけられている必要があります

PMBOK の世界では、トレーサビリティ と呼んでいます

 

まれに、「品質強化テスト」とよくわからないキーワードをいう技術者がいますが、

品質 = 要件がどれくらい満たされているか
ですから、「強化」というのはあり得ません。

それって、要件が満たされていない部分を補っているだけ、強化しているわけじゃないですね

品質80%が90%になっても、強化とはならないですし

品質120%というのは、要件のない要件?なんて無いですから、100%超えることもないです。

トレーサビリティがとれない要件とテストは、ありえないですし、

もし、そのような事が出てくるのなら、もともと100%でなく不足しているといえるからですね

  • 未知の既知
  • 未知の未知

という、リスクに関するキーワードもありますので、品質は100%になることはないものの限りなく100%に近づくことはできると思います

高品質=99.99999・・・%

負荷テストといったテストもありますが、トレーサビリティからいえば、非機能要件をテストしている過ぎません

 

と、考えた場合、テスト管理と要件管理は、同時にできることが良いです

そういう意味でも、TestLinkは優れているといえるでしょう

インターフェースが古く、使いづらいという声は聴きますが

テスト仕様書と要件定義書を分けて作成し、あとでトレーサビリティがとれず、最悪、品質漏れを「品質強化テスト」というステークホルダを欺くような工程を入れるよりは、十分にマシと言えますね

 

php インストール

TestLink(現時点で、最新 1.9.20) は php 7.4 以上です

こちらからダウンロードできます

https://sourceforge.net/projects/testlink/files
こちらでも取得可能

# wget -O testlink-1.9.20.tar.gz https://sourceforge.net/projects/testlink/files/TestLink%201.9/TestLink%201.9.20/testlink-1.9.20.tar.gz/download

 

PHP は、過去の記事を参照ください

hijirinhima.hatenablog.com

 

hijirinhima.hatenablog.com

データベースのインストール

TestLinkは、PostgreSQL/MySQL/SQLServer を対応しています

今回は、PostgreSQLを採用します

 

hijirinhima.hatenablog.com

php から PostgreSQLを利用できるようにライブラリも登録

#dnf install php-pgsql

 

ユーザ(ロール)とデータベースを作成する

#psql -U postgres

>create role testlink with login password 'testlink';

>create database testlink;

 

環境設定

必要なパスがあるので、作成する必要があります

#mkdir /var/testlink

#mkdir /var/testlink/logs

#chmod 666 /var/testlink/logs/

#mkdir /var/testlink/upload_area/

#chmod 666 /var/testlink/upload_area/

#chmod 666 /var/www/html/testlink/gui/templates_c/

 

max_execution_time

こちらは、PHPスクリプトのパーサの許容時間ですが、初期値は30秒になっています

TestLinkでは、120秒が推奨されていますので、こちらを変更します

/etc/php.ini

max_execution_time = 30

こちらを 120に変更する

max_execution_time = 120

その後、apache/php-fpmを再起動する

 

hijirinhima.hatenablog.com

セッションタイムアウト

TestLinkでは、60分に設定されているが、

php.ini では、24分になっており、TestLink側で警告になっています

ここは、TestLinkに合わせます

/etc/php.ini

session.gc_maxlifetime = 1440

TestLinkに合わせます

session.gc_maxlifetime = 3600

 

インストール途中、データベース情報をフォルダに更新するため

アクセス権限を付与

#chmod 777 -R /var/www/html/testlink/

 

必要なライブラリ

GD Graphics Libyrary

描画のためのライブラリです

 

hijirinhima.hatenablog.com

準備OK

これで、準備がおわりました

LDAPや他のデータベース以外は、OKになります

 

最後に

実行を押して、

Installation was successful!
You can now log in to Testlink.

の文字が表示されればOKです。

You can now log in to Testlink.

をクリックして、ログイン画面よりログインできます

user: admin

pass: admin

が初期設定ですので、変更しておきましょう

 

アップロードがエラーとなる場合

アップロードがエラーとなる場合、権限の可能性があります

/var/testlink/upload_area に書き込み権限+実行権限があるか確認してください

# chmod 777 /var/testlink/upload_area

 

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